2016年1月18日月曜日

センター試験を用いたアクティブ・ラーニング(理系科目編)



 センター試験の全日程が無事終了しました。2日目は理系の日ということで、センター試験の理系科目の問題を用いたアクティブ・ラーニングの課題例を今回も2パターン提案してみたいと思います。

 重要なことは、アクティブ・ラーニングは方法ではなく、考え方だということ。課題の具体的なイメージをもっていただくためには、ここに挙げるような特定の方法を紹介するほかないわけですが、お読みいただく際には、その背景にある考え方=「知識・技能と同時に汎用的能力(倫理的・社会的能力)を身につけることを目指す」を意識していただきたいと思います。そうすれば、これらの課題をヒントとして、それぞれの子ども集団に合わせた課題が作れるのではないでしょうか。

 今回ご紹介するのは、普段教師がやっているような「分かりやすい」説明を子どもに挑戦させる課題です。なかなか分かってくれない子どもに図やジェスチャーを駆使して説明するとき、その学習内容に関する教師の理解度は飛躍的に上がっています(教師ならば誰でも経験することです)。そしてもちろんコミュニケーション能力も。ぜひともそれを子ども一人一人に体験させたいのです。


<数学Ⅰ・A 第2問〔1〕>
三角形と外接円を題材とした三角比の問題。動く点Pを明確にイメージできるかどうかが鍵となる。

【課題】
この問題を分かりやすく解説するための図とメモ書きを準備しなさい(10分)。数学の先生になったつもりで、3人の同級生に解説しなさい。生徒役に回った人は、解説をよく聞き、分かりにくいところは遠慮なく指摘しなさい。解説は、1人目に対してよりも2人目、3人目と進むにつれてよりスムーズに、より分かりやすくならなければいけません。必ず全員が、時間内に3人に対して解説を終えられるように、積極的に生徒役も買って出なさい(30分)。


<化学・第3問・問4,問5>
周期表に関する問題およびイオンを分離する実験に関する問題。

【課題】
これら問題の誤肢がなぜ誤りなのか分かりやすく解説するための方法を考えて、簡単にまとめなさい(10分)。理科の先生になったつもりで、3人の同級生に解説しなさい。生徒役に回った人は、解説をよく聞き、分かりにくいところは遠慮なく指摘しなさい。解説は、1人目に対してよりも2人目、3人目と進むにつれてよりスムーズに、より分かりやすくならなければいけません。必ず全員が、時間内に3人に対して解説を終えられるように、積極的に生徒役も買って出なさい(30分)。

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